株式の譲渡と納税資金対策

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 元卓球メダリストの福原愛さんが、「株式会社omusubi」を設立したと報道がありました。福原さんは台湾に生活の本拠があるようですので、所得税法上は非居住者でしょう。非居住者の株主として日本に法人を設立したのか詳細は不明ですが、海外で生活する有名人が日本でビジネスを行うケースは多くなった気がします。

 ところで、日本国内にある法人の事業承継を相続税対策から考える場合、納税資金の確保も重要なポイントとなります。検討すべき特例として「相続財産に係る株式をその発行した上場会社等以外の株式会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例」を紹介します。

 これは、分かり易く言えば、非上場の同族法人の株式を相続した際に、その株式をその法人に買い取ってもらった場合には、みなし配当課税ではなく譲渡収入とみなされ、高税率の総合課税を回避して所得区分を分離課税に変更することができる特例です。また、一定の条件で株式譲渡所得に経費が加算され、所得税が減税される特例を使うこともできます。

 納税資金の確保の観点から、相続財産を売却する必要がある人は、検討する価値があるかもしれません。

 ちなみに、非居住者が株を譲渡した場合はどうなるでしょうか。非居住者に対して課税関係が発生するのは国内源泉所得です。この国内源泉所得のなかで、「事業譲渡類似の株式等の譲渡」に該当すれば、これは分離課税の対象となります。(ここでは租税条約の適用は考慮しません)海外居住者がいるケースの相続対策は、租税条約や国外転出時課税を含めた総合的なプランニングが重要と思われます。

 参考:国税庁HP「相続により取得した非上場株式を発行会社に譲渡した場合の課税の特例」

 参考:国税庁HP「海外転勤中に株式を譲渡した場合」

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